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第6回 重陽後一日吟詠会 を終えて

2018年9月11日

朝晩は肌寒くなってきた今日この頃。
やっと秋らしい気候になって参りましたがいかがお過ごしでしょうか(^^)

 

さて、今回の記事は、先日9月10日に開催致しました「重陽後一日吟詠会」のレポートです!

 

 

「重陽後一日吟詠会」は、毎年9月10日にきもの利久で開催している、菅原道真公がお詠みになった漢詩「九月十日」のみを吟ずる詩吟の会です。

 

重陽後一日とは、五節句のひとつである「重陽の節句」の一日後、つまり9月10日を指します。
西暦900年の9月10日に、当時の天皇であった醍醐天皇によって催された宴に参加した菅原道真公は、「秋思の詩」という詩をお詠みになり、その詩に大変感銘を受けた醍醐天皇は、道真公に御衣を授けられました。
それほど醍醐天皇に気に入られ、天皇のお側で右大臣としてお仕えしていた道真公ですが、翌年、ありもしない濡れ衣を着せられ、大宰府へと左遷させられてしまいます。
醍醐天皇のお側でお仕えすることができなくなった自分を情けなく思い、また去年の宴で醍醐天皇から御衣を授かったことを思い返しながら詠まれた詩が「九月十日」という漢詩です。

 

「九月十日」
去年の今夜 清涼に侍す
秋思の詩篇 獨り断腸
恩賜の御衣 今此に在り
捧持して 毎日餘香を拝す

 

去年の今夜(9月10日)、清涼殿(当時の御所)にて、秋思の詩を詠んだ事を思い返すととても悲しくなります。
あなた(醍醐天皇)から頂いた御衣は、今もこうして私の目の前にございます。
それを毎日捧持しては、毎日残り香を拝しております。

 

当時の道真公はどれほど悲しい思いをしたことでしょう。
そんな道真公を偲んで、先日は17名の吟士の皆様が、それぞれの「九月十日」を披露されました。

 

 

 

 

 

 

 

詩吟を始めてまだ間もない方、初めて人前で詩吟を披露する方、教室で講師をされている方などなど・・・
様々な方に出吟して頂きました。
同じ「九月十日」でも、吟ずる吟士によって聞こえ方が全く異なり、非常に聴き応えがありました。
また、詩吟に合わせて舞う「詩舞」も披露して頂きましたが、舞の繊細な動きや、衣装の美しさに、観覧の方々は目を奪われているようでした。

 

 

そして最後には、男性女性に分かれ、観覧に来て頂いた方々も一緒に「九月十日」を吟じました。

 

 

 

私も始めて詩吟を吟じさせて頂きましたが、お腹から声を出す事はやはり気持ちいいですね!
長谷川芳泉先生も講評でおっしゃっていましたが、詩吟のお稽古をすると良いことが沢山あるのです。
お腹から声を出すことで、健康と若さを維持することができますし、漢詩を詠まれた方の思いを表現するために感性も磨かれます。
また、吟ずる時は言葉一つひとつを丁寧に発音することを心がけるので、日常生活でお話しをする際にも、聞き取りやすくて美しい言葉を発することができるようになります。

 

毎年開催している中で感じることは、この美しい日本の伝統文化を、より多くの方に知ってもらいたい。
また、こうした伝統文化に携わっている方の手助けになりたいということです。
「重陽後一日吟詠会」は今年で6回目になり、毎年きもの利久で開催しておりましたが、来年からは会場をもっと大きなところに変えようと考えているところです。
それは、より多くの方に詩吟に触れて頂き、この素晴らしさを感じて頂きたいからです。
きもの利久は今後も「美しい日本文化を後世へ」をモットーに、日々日本文化の推進に尽力して参ります!